カリキュラム
国語国文学専修のカリキュラムは、さまざまなジャンルの作品や日本語・文化事象に関することがらを、奈良時代から現代まで、通時的に幅広く学ぶことを目指して構築されています。
国語国文学専修には、「国語学」と「国文学」の2つのコースがあります。
国語学コースは日本語自体を研究対象とし、その成立や実態についての分析・考察を行います。音声・音韻や文字表記、書きことば・話しことばなど、日本語を多角的に研究します。
国文学コースには時代ごとの下位区分がありますが、それは世界史のわけ方とは少し異なります。日本文学史の時代区分では、「上代・中古・中世・近世・近現代」にわかれます。「上代」とは奈良時代以前で、作品でいえば『万葉集』『古事記』『日本書紀』などが代表的なものです。「中古」は王朝時代ともいいますが、平安時代を中心としたもので、『源氏物語』『伊勢物語』『古今和歌集』などが代表的な作品です。「中世」は鎌倉時代から室町幕府の滅亡までを指し、わたしたちは戦国時代をも含めて考えています。代表的な作品には『平家物語』『徒然草』がありますが、能楽(能と狂言)もこの頃の成立となります。「近世」は江戸時代を中心としたもので、作品をあげるよりは、松尾芭蕉(俳諧)・井原西鶴(浮世草子)・近松門左衛門(歌舞伎・浄瑠璃)・上田秋成(怪談)・滝沢馬琴(読本)といった作者をあげる方がわかりやすいでしょう。「近現代」は明治維新以後、現代作家までを扱います。これをさらにわけると戦前・戦後ということになります。作家は、芥川龍之介・宇野浩二・開高健等々と数えきれません。
専修分属については、1年次の12月頃に決定します。国語国文学専修に分属することを希望する場合は、同時に、「国語学」コースと「国文学」コースのいずれで学ぶかも選択します。