関 肇
関 肇 Hajime Seki
近現代文学(明治・大正・昭和・平成の文学)研究
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研究分野
近現代文学のなかでも、特に明治後期から大正期にかけての新聞小説とその読者の研究、メディア論などに取り組んでいます。大阪は、近代における新聞の誕生以来、新聞ジャーナリズムをリードし続けた重要な拠点であり、各紙に連載された新聞小説にも話題作がたくさんあります。その魅力を探っていきたいと考えています。
ここが楽しい!ここがうれしい!
文学テクストの読み方は、一つの正解があるわけではなく、さまざまな解釈の可能性があるからこそ面白いのです。同時代の資料から、歴史的なコンテクストや文学テクストが生成する現場性を浮かび上がらせることも大切ですし、今日的な視点から新しい読み方を探っていくことも必要です。ただし、どのテクストにも応用可能な万能薬のような研究方法があるわけではなく、一つ一つの対象にそくして自分で適切なアプローチを見出していくしかありません。できるだけ好奇心を旺盛に働かせ、たくさんの書物を読み、さらに主体的に考える力を養い、自分自身の引き出しを増やしてほしいと思います。
ゼミ紹介
近現代作家の短篇小説を主に取りあげて、丁寧に読み解いていきます。演習および講義科目では、樋口一葉、夏目漱石、森鴎外、谷崎潤一郎、芥川龍之介など、近現代文学の代表的な作家を取りあげ、文献の調べ方や文学テクストを批評的に読むための基本的な考え方を学習していきます。
卒業論文題目
○島崎藤村『破戒』論 ~様々な弱者をテーマに~
○宮本輝『泥の河』論 ~境界としての河およびその働き~
○万城目学『鹿男あをによし』論 ~パロディ性とオリジナリティ~